小さな介護事業所のリーダーのルール

小さな事業所には、小さな事業所のリーダーのルールがある。

リーダーの仕事に必要なスキル、返報性の原理は本当に必要な能力か?

この記事では、リーダーに求められる能力の1つである「返報性の原理(法則)」について、本当に必要な能力なのか?を解説しています。

 

結論から言うと、返報性の原理(法則)は常に意識しておかなければならない能力です。

私は、リーダーになってからの3年間は絵に書いたような「嫌な管理職でした。

新しく立ち上がったばかりの小さな施設で、介護の経験のないスタッフとリーダーの経験のない私という組織でした。

私自身は介護現場の経験が7年以上ありましたから、私の中では「常識」の介護技術が出来ないスタッフばかりで、毎日イライラして機嫌が悪い顔を隠すこともなく仕事をしていました。

今思うと、介護歴7年の介護福祉士と介護の経験のないスタッフに介護技術の差があるのは仕方のないことです。しかし、その時はそのことに全く気がついていませんでした。

そんなとき、ふっと私が出勤するとスタッフから笑顔が消え、変に緊張して仕事をしているスタッフに気がついたのです。

認知症の勉強を本格的に初めた時に「認知症の方は、自分の写し鏡だ」という話を聴き、利用者と接する時は何があっても笑顔で接すると決めていました。

その実践から、こちらが笑顔なら利用者も笑顔を返してくれることを知っていました。

笑顔がないスタッフを見たときに

「この技術って、スタッフにも転用できるのでは?」

と、頭に浮かんだのです。

それと同時に、今までのリーダーとしての自分の立ち居振る舞いを猛省せざるを得なかったのです。

ここから私の本当のリーダーとしての道が始まりました。

少し前置きが長くなりましたが、私がリーダーとして一番大切にしている「返報性の原理」について解説していきます。

 

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返報性の原理(法則)とは?

返報性の原理とは、相手から受けた好意に対して、「お返し」をしなければと感じる心理のことを言います。

先程話した、「写し鏡」とも通じる部分があります。

つまり、人は「善意には善意を、悪意には悪意を返したくなる心理が働く」ということです。 

 

tsutsumaru.hatenablog.com

上記 の記事の中で、「スタッフに媚びる」という話をしましたが、リーダーがスタッフにとって「働きやすい環境」になると、スタッフはリーダーに対して「安心して任せられる環境」になるのです。

 

スタッフにも返報性の原理は必要?

もちろん「必要」です。むしろ「必須」です。

「おい!○○!この資料をコピーしろ!」

皆さんは、このようにリーダーから高圧的な態度で仕事を命令されたらどのように感じますか?

イラっとする人が多いのではないでしょうか?

私は確実にイラッとします。

イラっとして、「リーダーとはいえなんだその言い方は!」と思います。

私もこんな言い方はしていませんでしたが、つっけんどんに「これやっといて!」と言っていました。

本当に猛省ですm(_ _)m

自分がされて、嫌なことをスタッフにしていたのですから当然ですね^^;

では、これではどうでしょうか?

いつもニコニコしていて、スタッフがやりたがらない仕事を率先して行っているリーダー

こんなリーダーなら、自分の出来ることや得意なことでリーダーに恩返ししたくなりますよね?

私も返報性の原理に気がついてからは、スタッフが苦手な仕事を率先して行うようにしました。

リーダーは、スタッフの手本になる必要もありますので、スタッフが苦手で私も苦手な仕事でも率先して行うようにしました。

苦手な仕事でも、数をこなすうちに苦手ではなくなります。なぜなら人間は「慣れる」生き物です。

自己成長する姿を見せることも含めて行っていました。

リーダーが率先して嫌な仕事を引き受けてくれるなら、自分たちもそれに答えなければ!という気持ちになってくれるので、スタッフに対しても返報性の原理は必須なのです。

これ実は時間の経過とともに、スタッフが私の苦手なことで、スタッフの得意なことをスタッフが引き受けてくれるようになるんです!

 

返報性の原理が働かない残念な人とは?

先程、返報性の原理はスタッフに必要だという話をしました。

が、この返報性の原理が働かないことがあります。

それはどんなときでしょうか?

それは、「打算(損得勘定)」や「下心(悪巧み)」がある場合です。

リーダーの立ち居振る舞いは、常にスタッフから見られています。

普段の行動からリーダーが倫理的なのか?道徳的なのか?模範的なのか?をみています。

つまり、リーダーの「人柄」を見ているのです。

その人柄から、信頼できる人かどうかを判断しています。

一度、信頼できない人と判断すると、すべてが「打算」や「下心」にみえてしまいます。

実際に、見返りを求めて行ったことって何故かわかってしまいますよね!

なので、前項でも少し話しましたが、行動は「自己成長」の為に行うと考えることが大切です。

自己成長と考えれば、返報性の原理が働かなくても自分自身は成長しているのです。

 

返報性の原理で大切なことは「信頼関係」を作ること。

返報性の原理が働くには「打算」や「下心」が無いことと話をしました。

返報性の原理が働くためには、スタッフとの信頼関係がとても重要になるのです。

この信頼関係があれば、じつは返報性の原理はあまり気にしなくても良くなります。

なぜなら、信頼とは「信じてたよること」です。

リーダーがスタッフを信頼し、スタッフがリーダーを信頼する。

この相互関係が自然と返報性の原理を発生させるのです。

 

まとめ

今回は、返報性の原理について話をしました。

返報性の原理を意識しすぎると、「打算」や「下心」が生まれてきます。

その「打算」や「下心」があると返報性の原理は働かなくなります。

ですから、返報性の原理は知識として知っている必要はありますが、意識しすぎず「信頼関係」を構築することを意識することが大切なのです。

みなさんも、「信頼関係」を構築することを意識して、リーダーとしての自分の立ち居振る舞いを見直してみてください。

 

今日はこの辺で!

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